BRM1008薄野200

恒例の薄野200、今年も走ってまいりました。今までは「前回よりは上手くやってやろう」みたいな向上心があったものですが、今回はとにかくお祭りを楽しみましょうという心持ちです。

装備は前回とほぼ一緒。これはもう完成した感があります。

本年中のこれまでの走行距離は1443km。苦しんだ去年が1210km、これと同じような一年を過ごしていたのですが、これでは不味いと足慣らしに支笏湖を登った分が上乗せされてます。この差が、しっかりと結果に出ます!

寝坊気味に起床し、朝ご飯も食べずに受付、検車を済ませ、そのままスタート……せずに、すぐそこのコンビニで朝食です。時間は惜しいけど、カロリー不足した状態で踏むと後半に響きますから補給が優先です。おにぎりひとつとゼリー飲料ひとつを胃に入れて、両ポケットにゼリー飲料をひとつずつ入れて出発です。

今回はご飯タイムで全車見送った状態の最後尾の最後尾なので抜いたり抜かれたりは殆どなく、消耗せずに国道区間をクリア。

南沢の上り、ここが薄野200のピークです。時速1桁余裕のヒルクライム、ここでポケットからゼリー飲料を取り出して補給しつつ登りました。今回、両ポケットにゼリー飲料を絶やさず早めの補給を心掛けながら走りました。

通過チェック定山渓のローソン、ここではおにぎり2つと豆乳を補給。豆乳は新十津川200で良く効いたので、それから意識して摂るようにしてます。薄野200は朝里峠を越えた先のPC1に間に合うかどうかが山場ですから、ここはのんびりせずに食べたら出発です。これまでの薄野200の経験からこの辺りでアウターを脱いでおかないと登りで暑くなるので、半袖ジャージ+ウィンドブレーカーにしました。

ペースはサイコンのグロス平均とこの先のアップダウンを考慮しながらギリギリの遅さで、無心で淡々と登ります。このコース、好きなんですよねー。

こっからは下り。飛ばさず急がず淡々と、連続ヘアピンの縦溝にビビってゆ~っくりになったりしながら。そんで毎度のことなんですが、下りが終わって足を回し始めると攣りそうになるんですよね。これどしたらいいんでしょね。ロードなら下りでもできるだけ脚を回して冷えないようにするところですが、リカンベントだと出過ぎちゃうの基本的に常にブレーキなのよね。

そんでお腹が冷えたので朝里のセブンイレブンでトイレ休憩してオロナミンCを補給。張碓の登りに若干、神経を削りながらもPC1到着。クローズ7分前です。時間はギリギリなのに焦りもなく、まぁ、気持ちだけは余裕です。

お昼ご飯はチャーハンとカニカマ。しっかり食べて出発です。

ここまで来たらトラブルでもなければ完走が堅いのはわかってるので、あとはサイコンのグロス平均を気にしつつも自分のペースで。何事もなく厚田のPC2、18分の貯金を作れました。豆乳を補給してポケットにゼリー飲料を補充してサクっと出発。

こっからのアップダウンが貧脚を削ってくるんですよね。削れないように超ローペースで登るんで削れないんですけど。どんくらいローペースかというと、数字はStravaを見て頂くとして、眼鏡にハエが止まりましたw。ハエが止まるような遅さってことです。いやー、酷い。

まぁ若干の貯金もあるし、登った分は下りである程度は取り返せるし、サイクリングを楽しみつつPC3新篠津です。最後の補給はカップのとん汁。貯金は14分。こっからは平坦だし、ちょっとゆっくりしてから出発しました。さぁ、ナイトライドですよ!

途中、追い付いてくるBBCの方達を視界の端に捉えつつ進んだら……ミスコースしました。コース復帰したらその流れで、この後の道中はBBC勢とギリギリベテラン910さんグループに紛れ込むことに。

そして真っ暗な河川敷では、またまたミスコースして入水しそうになりましたw ヘッドライト(頭に着ける方)準備しとけばよかった。

河川敷から上がって薄野の街に出れば慣れた市街地走行です。いつもの通りにゴリゴリを走ってゴール。クローズ10分前でした。

終始、ギリギリではあるけどキツくもなく、焦りもなく、余裕かつギリギリのサイクリングを楽しめました。

北海道ブルベに関係する全ての皆様方、今年もお疲れ様でした。

道中、910さんの姿を見る度に完走ペースであることを確信しておりました。

BRM513北海道300kmトトロ(DNF)

私史上2度目の300kmブルベです。1度目はBRM929増毛300でした。あのときはBRM1015薄野200kmでブルベを知り、BRM617前田200km完走で調子に乗り(実際、今よりずっと踏めてた)、そこからの300完走でした。今回は……BRM429北海道200km新十津川をヘロヘロになって完走した流れからの300です。ですから確実な完走は目指さず、まぁPC1辺りで脚の様子見て帰ろうか、くらいな心構えでのエントリーでした。

お前なんでそんなブルベにエントリーすんのよ!?って話なんですが、すげぇリカンベントが北海道まで遠征してくるって話でして、どうしてもひと目拝みたかったんです。それならエントリーせずにスタート地点まで行って冷やかせばいいんですが、まぁ、いっちょやけっぱちでエントリーしてあわよくば完走を目指したっていいじゃないかと、そんな感じです。

当日朝はスタート地点近くのローソンで食料とドリンクを買い込みパンひとつを朝食に。スタート地点でリカンベントの方と挨拶させて頂きました。ローレーサー同士でランデブーとか出来たら相当にカッコいいところではあるんですが、前情報から走力にかなりの差があるのわかってましたし、お会いした感じもやっぱめっちゃ強そう。

そんなんでスタート。リカンベントさんは圧倒的速度差で見えなくなりましたとさ。いやー、すげー迫力でした。めっちゃ良いもの見せて頂きました。これで今日のメインの目標は達成です。

前回はスタート直後のオーバーペースがやっぱり失敗だったし、コース的にも周囲のペースを気にする必要がなかったので心拍だけ見て終始淡々と行く作戦です。何事もなく当別に入り、そこのコンビニをスルーすると100kmくらいコンビニがないんですが、朝に補給食を買い込んであるのでまぁいいかとスルーしました。そっから熱い(酷い)ドラマが始まりました。

トイレ…と思いながら43km地点、道民の森 案内所、時間早過ぎてまだトイレ開いてねぇ!
そこから人としての尊厳のためだけの走行を続けて54km地点、9:36、道端で被服の調整とパンの補給。今思うとこの10km分を道民の森案内所で待機してたらトイレ開いたんじゃねぇの…とは思ったりもしましたが、まぁなんとかなるでしょ、まだ戦える。

と、我慢々々の78km地点、通過チェック石狩吉野郵便局。開いてない!私別にトイレとか一言も言ってないんですが、多分そんなオーラ出しちゃってたんだと思います。居合せたランドヌールさんが10km進んだところにトイレあると教えてくれました。

ありました。ありましたよ。91km地点 里見高台駐車公園。ここで人としての尊厳の戦いが終わりました。朝買ったドーナツを食べて、さぁ、

ここからがランドヌールとしての戦いです。

ずっとそれどころじゃなかったんですが、実はかなり脚、きてます。とはいえ、まだ生きてはいる状態で101km地点PC1ローソン雨竜追分店。

レシート見ると

  • ポカリ
  • シーフードヌードル
  • おにぎり
  • Inゼリー2種
  • 豆乳
  • クリームパン6個入

これはまだやる気があるときの買い物です。もうかなり脚きついんですが、それでもあわよくば狙ってやろうという、そういうテンションでした。

ポカリと水をボトルに入れ、余った水を飲み干し、豆乳も飲み、おにぎりを食べシーフードヌードルを啜りました。

私、いつもルートの往路、復路で重複区間がある場合には重複が起こらないのにルートを区切ってサイコンのナビを設定するんです。PC1はその区切りの区間でした。補給が終わったのでナビに後半戦のルートを転送してから出発しようというところだったんですが、いやぁ、上手くいかねぇの。

前々からちょくちょくこういうことはあったんですが、大抵は粘ってればどっかで成功してたんですよね。しかし、今回は何度やっても、スマホを再起動してもサイコンを再起動しても、もう無理な感じ。キューシートで走れよって話もなくはないんですが、スキル的にその自信もなく。まだかろうじて脚が生きてるとはいってもミスコースして余計に脚を使ってしまったりなんてことを想定してまで走れる算段はなく。

DNFを決めました。体力、体調面からのDNFはありましたが、機材トラブルのDNFは初です。(ヘルメット忘れてDNSはやらかしたことがある)

まぁ帰るだけなら青看板見て国道走ればいいのでGPSなくても支障ないし、こっからは確実に帰宅するだけのサイクリングを楽しみますかー!

という感じで17kmくらい走ったところで脚が終わりました。セイコーマート新十津川で休憩。トイレとコーラ。どうも今日は消化器系の調子がよくない様子。多分、運動量に対して身体のキャパが足りてない感じ。stravaのログ見てのこの辺から心拍が上がらなくなってってるのがわかります。この辺りで、サイコンのトラブルなくても結局完走は無理だったなーと確信するのでした。

終わった脚でも進めはするのがリカンベント、淡々と進み、札幌に近付いてきたんで無駄ルートにならないようにナビを入れてみるかと…動くじゃんか!だったらPC1でも動けよ!!どっちにしろ完走は無理だったけど。で、折角なんでゴール受け付けに寄ってから帰ろうかとそっちにナビをセットしました。

皆より走行距離100km少ないもんでね、トップでゴール受付に戻ってきましたよ。完走もせずにゴールに用意されたお菓子食べながらトップ一桁でゴールする人達の会話に新鮮さを覚えつつ、遠征リカンベントさんのゴールもお迎えできて少しお話もできました。

今日は人としての尊厳の戦い、脚の勝負、消化器キャパオーバー、サイコントラブルとまぁ色々とgdgdでしたね。それでも家を出て家に戻ってくる過程がブルベです。楽しかったです。皆様お疲れ様でした!

GPSサイコンどうしよっかな。何か良いやつ買おうかしらね。

BRM429北海道200km新十津川

ブルベ最初の峠はいつだって早起き峠です。これをなんなくクリアして、パン3つの朝食を摂って家を出ることができました。ここまでは快調!

当日は夜から雨予報ということで、雨に当たらずに早くゴールしたい!という希望がありました。そんな感じなんで、いつもは最後尾でもいいやくらいのところ、普通に並んで検車を済ませてスタートしました。

スタートしてR275を抜けるまでは密度が低い状態で走りたかったので、自分の脚よりひとつ速いパックにジャンプしながら走りました。それを見て「リカンベント速い!」とか思った人もいるかも知れませんが、残念、あれは一時的なハッタリです。

R275を抜けてからは心拍を見ながら自分のペースを保ちます。R275でジャンプした人達も概ね前に行ったんじゃないかと思います。

そんな感じでPC1。補給は

  • ブリトー
  • オレンジジュース200ml
  • 焼きそばパン
  • ポカリ500ml(ボトルにIN)
  • 水500ml(ボトルにIN)

普通に食べたいものを食べる、余裕がある時の補給です。

しかし、PC1抜けてからなんだか調子が悪いです。寒い、眠い、脚が回らない。
あまりの眠気に危険を感じ、路肩に停まってリカンベントのシートに収まったまま2~3分目を閉じました。これが概ね成功、以降、眠気だけは感じませんでした。

それでも脚は回らないまま、ふらっふらになりながら通過チェックで写真撮影。

そうして瀕死の状態でPC2に着きました。補給は

  • カップみそ汁
  • INゼリー エネルギーIN
  • レッドブル200ml
  • オレンジジュース200ml

固形物なし。完全に余裕がないときの補給です。しかし暖いみそ汁が身体の芯まで染み渡り、寒さは解消され、脚も幾分かは回復しました。

しかし気になることが、心拍計が動かないのです。コンビニで自転車を離れた際に接続が切れたんだろう程度に思っていたのですが、しばらく走ってスイッチのON/OFFなんかしてみても一向に復活する気配がなく、結局は心拍でのペース管理は諦めてテキトーに走ることにしました。もうなるようになれです。安さに魅かれて選んで心拍計だけどなんかトラブル多いので買い替えようかな…

そしてPC3、セコマのフライドポテトで補給。フィジカル的にはボロボロですが、最後のPCをクリアして貯金も1時間以上あるのでメンタル的には良い感じで、普通に食べたいものを補給しました。

しかし、そのメンタルもすぐに粉砕されることになります。R275を抜けて通過チェックBに向かう区間がまぁ酷い。「ドが付くほどの平坦コース。」って書いてたじゃないですか。そりゃRWGPSのデータにはなんかギザギザあるのは見えてたけど、ド平坦というからにはそうなんだろうと思っていたわけですよ、しかしこれがまた、リカンベントにはしっかりと効いてくるアップダウンでした。7%の小さい登りを繰り返し、繰り返し…
それでもゆっくり登る分にはそれ程の負担でもないんですが、雨に当たらずゴールしたい焦りから対して速くもならないのに無い脚で踏むもんだからゴリゴリと消耗していくわけです。しかも数滴雨に当たるし…焦って無駄に踏みますって。いや、好きですよ、ブルベのそういうところ、好きです。

そんな瀕死の通過チェック、写真撮影。ここでもふらっふらでございます。

以降、ふらっふらなのでPCでもないコンビニにだって寄るわけです。

  • セブンイレブン奈井江町店
    • ポカリ500ml(だだのボトル補充)
  • セブンイレブン月形町店
    • 豆乳(バナナ味)

あれ、豆乳なんか効く、調子が回復する。踏める。

後半は車に揉まれる区間が多目ですが、豆乳効果で淡々と進み、どうにかゴールできました。途中数回は諦めかけましたが、なんとかなりました。いやー、きつかった。今シーズン走行距離トータル200kmくらい、1度の最長が50km程度の脚の仕上りでよく頑張りましたよ自分!

参加の皆様、運営の方々、今回はお疲れ様でした。次はやけっぱちエントリーのトトロ300です!

※ ゴールでも豆乳買いました。帰宅するまでの間も踏めました。やっぱり豆乳なんか調子いい。

BRM515北海道200㎞幌内美唄

3年ぶりのブルベです。

ここ数年はご時世から走行距離を稼げず、今年に乗った最長距離は91km、しかもど平坦。その点では不安は残りますが、今回のコースも平坦基調だしまぁ問題ないだろうとかなり楽観的な心持ちでいました。今期からハブダイナモと心拍計を導入してます。ハブダイナモの真価が発揮されることはないでしょうが、心拍計は大きな武器になる筈です。

若干の寝不足で起床。今回はN2BRMということで、スタート時刻を6:00、7:00、8:00から選択できます。あわよくば6:00スタート、間に合わなくても7:00スタートできればいいや、というくらいの時間感覚で自宅を出発しました。

6:00ピッタリくらいにスタート地点に到着。流石に余裕が欲しいので7:00スタートを選択することにしました。補給を買い込んでオンラインブルベカードを記入し、GPSのルートをサイコンに同期しようとしたら…なんかエラーで上手くいかん!20分くらいスマホ再起動したらサイコン再起動したりで四苦八苦。7:00ピッタリにスタートできました。

心拍計を見ながら有酸素域を出ないように淡々とPC1まで。ほんと何事もなく。

PC1を出ていくつか登ったかなってところで、なんか調子でない。補給かな…と思い立ち止まってゼリーと塩タブレットを補給。ちょっと暑かったのでウィンドブレーカーを抜いて再スタート、もういくつか登ってちょっと平坦を走ってみるも、やっぱりおかしい。5個入りミニクリームパンを一気に喰らってみる。

心拍が上がらなくなってきました。有酸素域までも上がらない。ベタ踏みしてるのにスロットルが開かない感じです。頑張っても速くも辛くもならない。赤線が心拍数なんですが、ここからくっきりと上がらなくなってるのがわかります。

セイコーマート新篠津村店で休憩しつつ脳内DNF会議を開催。走行ペース的にはPC2はギリギリ間に合う。そのあとに復調できれば完走に支障なし。復調しなかった場合、例えギリギリで完走できたとしても身になる走行にはなりませんし、もっと先でDNFを決断した場合、帰路の安全を担保できません。8の字コースの交差付近のここがDNFの決め所と判断し降りることにしました。

いやー、しんどかった!完走ならずで残念です。でも、止め時を逃さなかった点は成功です。次はもっと上手くやりますよ。

BRM630前田200

フルフェンダーを装着したFujin SL

今年も走りました前田200です。前回走った際には目立った反省点もなかったので、今回の目標は「Fujin SLは山岳コースでどれくらい走るのか確認しておく」です。どうも雨が降りそうな予報だったのでフルフェンダーを装着しての出走です。

何事もなくスタート地点まで自走し、朝ごはんを食べつつブリーフィングに参加。車検を済ませスタートです。

序盤の平坦区間からどうにも調子が悪い。息苦しく心拍が上がり気味、ペースが上がりません。しかも7キロ地点でサイコンをスタートするのを忘れていたことに気付いてテンションだだ下がり。このせいで終始ペース管理がやりにくくなりました。

小林峠を越えて定山渓に向かう国道に出るまでの区間、登りでバイクが後ろに引っ張られるように感じてメカトラを疑ったのですが、サイコンの斜度表示が9%、ただ登ってるだけでした。ただ踏めてないだけです。とにかく不調。

サイコンスタート忘れの低いテンションで走ってるといつの間にかANT+の速度、ケイデンスセンサーもBTのスマホのリンクも切れる症状。PC毎にサイコンを再起動する運用で回避することになりました。なのでStravaのログがぶつ切り。

八剣山トンネルの入り口でライトを点けようとハンドルに付けたリモートスイッチを押したら電子ホーンが鳴りました。恥ずかしい押し間違い、後続の方すみませんでした…。押し間違いグセがついて出口で消すときにも鳴らしました。ほんとごめんなさい。

PC1で適当に色々やって中山峠、不調、初めて中山峠がきついと思った。頂上で1時間の借金が出来ました。この後の展開を考えるとかなり苦しいことになりそうなので脳内DNF会議を開きます。

「このまま続けて完走は可能か?(ペースノートを見ながら)ギリギリだ。それなら続けてみる価値はある」

「ここで引き返してもそこそこ走らにゃならん。よし、続行」

距離と標高を考えれば間違いなく引き返した方が良かったんですが不調で判断を誤りました。つーかほんとしんどかったしなんでやめないのまじで頭おかしかった。

やると決めたからには中山峠を下らなければなりません。下り用に着込んでダウンヒル開始です。今回は雨を警戒してフルフェンダーを装備していますが、これが下りで良い方向に働きました。空気抵抗が増えたことで下り勾配による速度の伸びも程よく抑えられ、レバーを握る手の負担を軽減出来ました。リカンベントで山岳コースを走るのにフルフェンダーは良いという知見が得られました。

下り切ったところでウェアを脱ぎつつペースを確認、丁度借金を返し切ってプラスマイナスゼロです。調子はやや悪いまま。DNFしなかったことを後悔しながら無心で回します。ギリギリのペースですが間に合うかどうかは気にせず無心でダラダラと回します。

そうして近づくPC2、なにやら大袈裟に手を振るスタッフの方が。

「今更リカンベントにそんなテンション上げるでもないよねぇ?」

と思いつつ呑気にゆっくりと一時停止して道路を渡り駐車場に入ると、なんとPC2クローズ3分前と言うではありませんか。グラフの傾きでギリギリなのを認識していただけでクローズ時刻は意識していなかったんですよね。急いでレジに行って、食べたくもないレジ横にあるどら焼きを買いました。(家で美味しく頂きました) その後に改めて補給の買い物をしたりで、ギリギリトークでテンションを上げつつPC2を出発できました。

そんなこんなでいつの間にか体調はかなり回復してきた状態で冷水峠クライムに入ります。体調は問題ないけど、不調な状態で回していた脚はもうフニャフニャです。腸腰筋が機能していない感じで、脚が上がらないので回転も上がらず。なんとか通過PCで写真を撮りました。

さて、あとは下って帰るだけだなー(そんなことはない)

冷水峠頂上が見えた

フルフェンダーのエアブレーキの恩恵を感じつつ冷水峠を淡々と下り、フルーツ街道のアップダウンも脚が無いなりに淡々とこなします。昨年はキツいコースだなと思いながらでしたが、今回はコースに対するキツさは感じません。脚はキツいんですが。

小樽市内に入って、昨年は激坂にヤラれましたが、今回は心の準備ができているので平常心でクリア。前田200のメインディッシュの激坂手前のコンビニで補給をします。メインディッシュは無い脚で強めに踏んでスイッチを入れていきます。

昨年のF-FWDよりもギヤ比に余裕はありませんが、後輪駆動でトラクションの心配がないので楽に踏んでいけます。シートのホールドの良さとフレームのかかりの良さでかなり登れます。ほんとFujin SL買って良かった。

5号線に入ってからは無い脚を振り絞ってガチ踏みです。貧脚なのでパワーは微弱ですが追い込み具合だけは競技レベル、という程度のガチ踏みです。今シーズン一番の追い込みでした。

そしてやっとゴール。タイムは13時間19分。間に合いました!

前回と今回のペース比較

緑線が前回のペース、オレンジ線が今回のペースです。中山峠での不調が残酷に可視化されています。

去年も今年も本当にキツかったです。去年はコースに苦しみましたが、今年は自分自身に苦しみました。今回の反省は中山峠頂上でDNFを決断しなかったことですね。もし来年もあるのなら、その点含めもう少し上手くやりたいです。

参加者の皆様、運営スタッフの方々、冷やかしの方々、本当にお疲れ様でした!

謎の自転車用電子ホーン

Hornitのdb140を使っていたのですが壊れてしまい、日本国内では入手が難しい状況になっていました。そこで上記リンクの自転車用電子ホーンを導入したところ、まぁ悪くないものでした。

音が4種類から選べるのですが、そのうちの一つがモーターサイクルのホーンを少し高くしたような音で使いやすい音です。Hornit db140とは違い、スイッチを押している間だけ鳴るのではなく、一度スイッチを押すと一定時間鳴って止まるのが若干不満です。ですが、鳴る時間が丁度良いので妥協して使えています。

本体をリカンベントのハンドルティラーに固定してスイッチをハンドルに付けると良い感じです。サイズが小さいので邪魔になりません。

Amazonで同じ見た目の製品がいくつかありますが、音色の選択肢が3つのものがあり、上記の使いやすい音色が選べないものもありますので注意。

リカンベント ローレーサー Challenge Fujin SLⅡ購入


Challenge Fujin SL Ⅱ

ニューバイクが欲しい話で候補に挙げていたChallenge Fujin SL Ⅱが4月に納車されました。

SL2のカーボンシートはオプションのリアキャリアが使えませんし、カーボンブームは取り扱いに神経質になりそうなのでSL1が良いのですが、販売店に聞いたところ、もうSL1は入手不可らしいということで…SL2をベースにSL1相当のシートとブームを付けられないか問い合わせ中です。

問い合わせていた上記の件ですが、SL ⅠとSL Ⅱではシートマウントの形状が異るためSLⅠ仕様のシートは付かないとのことでした。そのためシートはカーボンシートになりました。キャリアが付かないので、荷物はRadical DesignのSolo Racer narrowで積むことにしました。ブームについては希望の通りアルミブームでの納車です。

Fujinの美しさについてはHC WORKSのブログがよく伝わる内容になっています。本当に美しいというか、なんていうか、エロいです。

一番大事な走りなんですが、文句なしに良いです。シートがしっかりと腰をホールドしてくれるので違和感なくペダルを踏み抜けます。踏み込んだ際の剛性感が絶妙で基本的には高剛性なんですが、タメもしっかりとあって脚に跳ね返ってきません。シートのホールドの良さも相まって何の不安もなく、安心してガシガシと踏んで行けます。発進加速、中間加速ともにとても気持ちが良いです。登りも全く問題なくこなせます。

そしてハンドリングがとても素晴らしいです。手放しで走れる程に安定しているのですが、セルフステアの効きが絶妙で、バイクを倒すだけで前輪がイン側に気持ち良く入っていきます。タイトなコーナリングがとても楽しいです。

乗り心地は決して良くはありません。特に後輪からの突き上げが背中に刺さります。ただ、フレームのリヤ周りの剛性がかなりしっかりしているためか突き上げた後に不快な振動が残りません。前輪の方が小径なので突き上げがありそうですが、意外なことに前輪からの突き上げの強さは感じません。そもそもあんまり接地感がない。接地感のない前輪がコーナリングでインに切れ込んで行くのでなんか不思議な感じですね。不安感は全くありません。

唯一気になったのが純正のヘッドレスト。面ファスナーでシートに取り付けられていて、その上から背中越しに体重がかかることで頭の重さを受け止める構造です。車体の綺麗さと比較するとちゃちなもので、正直なところガッカリ感があります。シートの形状との繋りが悪く、首を後ろに逸らせて空を見上げるような姿勢になります。これでは前が良く見えない…。ベースを前方に折り曲げて調整したんですが、なかなかどうしても良い感じにならず、ADEMのヘッドレストに交換しました。これは良い感じになりました。もしかしたらブログネタにするかも。ということでヘッドレストに関しては付けるなら他社製品が良いと思います。ただ、シートの形状が絶妙でヘッドレストが無くても最低限の快適性は保っているので、極端な長距離走行を想定しないのであればいっそのことヘッドレストは無くても良いんじゃないかと思います。

全体的にはめっちゃ気に入りました。当然こんなしょうもない問題なんてありませんし、良く走り、良く曲がり、見た目も良い。とにかく乗っていて楽しいバイクです。Challenge Fujin SL Ⅱ素晴らしいです!


ADEMのヘッドレストへ交換後。同ADEMのボトルケージマウントも取り付け。

BRM428美唄200

表題のブルベを走ってきました。今回は今までよりも事前準備に手間をかけずにイージーに走ってみようという試みで、いつもはExcelで作成していたペースノートは省略。今回は新しいバイクでの参加です。Challenge Fujin SL IIです。

スタート地点での受付、今回は参加者多数によりスタートを7:00の組と7:15の組に分けるとのことで、7:00を選択。組の前の方でスタートすると周りにつられてオーバーペースになったことがあったので、今回は組の後ろの方に並んでスタートしました。

スタートしてまもなく、コンビニで停まってるランドヌールが視界に入ったので、私も停まって朝食を摂ることにしました。(先に食べとけよ) おにぎり2つを堪能。これで1組目からは完全に置いて行かれ、2組目がまだ来ないという絶妙な位置に。完全一人旅でマイペースで進みます。

PC1にてパン1つと紙パックのジュースを補給。家で汲んだ水道水も大分減ったのでミネラルウォーターを継ぎ足し。(ニューバイクはボトル1本して積めない状態なのでこまめに追加します)

この日はやたらトイレが近くで、コンビニで停止。トイレだけ使うのもアレなのでレッドブルを補給。更にコンビニでトイレ休憩、おにぎり1つと紙パックのジュースを補給。ほんと近い。

PC2。減って少量の水が入ったボトルにスポーツドリンクを追加。真水も持っておきたいのでペットボトルをバッグに入れておく。そしてななチキを補給。

通過PC、アルテピアッツァ美唄。ここのカフェで補給。カプチーノ美味しかった。

レッドブルも補給してます。

PC3出てからは凄い向かい風でした。リカンベントのローレーサーですから向かい風は余裕な筈なんですが、それでもキツい。20km/h強しか出ない。
「風強いですねー」
なんて声かけながら走っていると…

メインのテールライトの取り付けに使っていた台座はハブ軸にも使えるタイプだったので転用して乗り切りました。テールライトがサブのみになってしまったのは痛いですが、前照灯が無くては夜間走行は出来ませんから、助かりました。
実はこのとき、台座の移設に使うサイズのアーレンキーが無くて途方に暮れたんですが、後続のランドヌールの声をかけたらツールボックスからフルセットのアーレンキーを出して貸してくださいました。ベテランの装備の抜かりなさ、感謝々々でお借りしてピンチを乗り切ることが出来ました。
反省してすぐに豪華な携帯ツールをポチりました。

ライトの位置が低くてちょっと見にくいですが大きな問題もなく夜間走行を切り抜けて完走できました。

今回のブルベは天候に恵まれました。終始とても気持ち良く走れました。天気が良過ぎて顔面が日焼けして後日大変な目に遭いました。反省して日焼止め買いました。

200kmの走行を通してニューバイクのFujin SL IIの素晴しさを確信しました。絶妙なシートの形状とジオメトリでガシガシと踏んで行ける。そして、程良い剛性で脚が削れにくく、多少削れてしまっても跳ね返りがないので引き続きガシガシと踏んで行けます。良く出来たロードバイクと比べても遜色ない程度に良くコントロールされた踏み味です。これは気に入りました。

あと今年は前田200、空知スイーツ200、大夕張200かなぁ。Fujin SL IIで前田200走ったらどんなもんなのかは是非試してみたいです。

ぶっちゃけリカンベントってそんなにいいの?っていう話

ぶっちゃけリカンベントってどうなのよ?っていう話でリカンベントの安全性の面で色々書いたわけですが、
「だからって何でわざわざリカンベントなわけ?ロードバイク最強じゃん」
というところには触れていなかったので、その辺について書いていこうと思います。

速く走ってもゆっくり走っても楽

ロードバイクは走行ペースに合わせて前傾姿勢を取ります。前傾姿勢を取ると上半身は前に倒れようとしますが、ペダルを踏み込むことでこれを相殺することができます。ロードバイクはこのバランスが取れているときに最も楽に速く走ることができます。このペースよりも遅く走っている場合でも常に姿勢を維持するためのエネルギーを消費し続けています。走行ペースに関係なく常にエネルギーの消費があるかわりに全身から一滴残らずエネルギーを絞り出して走れるのがロードバイクということになります。

対してリカンベントは、出力が0ならエネルギー消費も0です。出力を上げていくとロス無くそのまま走行速度に反映されます。この効率の良さと引き換えに、出せる出力はロードバイクと比べて頭打ちになります。

燃費のリカンベント、馬力のロードバイクですね。リカンベントはめちゃくちゃ速いんだっていう話をよく聞きますが、リカンベントが速いのは出力の低さのデメリットを空力面のメリットが上回る限定的な状況のみです。リカンベントは思われている以上にずっとまったり走っても楽な自転車なのです。

でも登りは地獄なんでしょ?

それは半分誤解です。リカンベントはロードバイクと比べると出力が出ませんから遅いです。でも効率は良いので楽に登れます。ロードバイクと同じ速度で登ろうとすると限界以上の出力を出さなければいけないので大変です。それとは反対にロードバイクがリカンベントと同じ速度で登った場合、リカンベントの方が効率が良い分だけ楽です。競わなければ登りであってもリカンベントの方が楽なんです。

バイクコントロールむずいんでしょ?下りとか

これも半分誤解です。
「リカンベント乗ってみたけど難しかった」
という話は見聞きするのですが、初めて乗る乗り物が難しいのは当然です。私も乗り始めたときには、簡単に乗れはしたけどクセがあるな…ちょっと神経質なところあるな…という評価を持っていました。しかし、乗り続けていくうちに評価が変わって超ハンドリングマシンであることに気付きました。要はコツを掴めているかどうかです。公道走行向けの市販車であればそれに見合った操縦性になっていますから、そう不安に思うことはありません。

荷物持てないでしょ?

そうでもありません。身体に身に着けて持つことはできませんが、車種によってはリヤキャリヤがオプションで用意されていますし、汎用品を工夫して取り付けている人もいます。また、シートの両サイド下部をまるごと積載スペースとして使えるバッグもあります。意外と荷物も持てるんです。しかも荷物の重量があまり気にならないんです。ロードバイクはダンシング等でライダーとバイクで別々の動きをすることがあります。ダンシングをせずとも意外にバイクだけ振って走行ラインを変えたりしていると思います。この際に荷物の重量はバイクの重量に対して作用するのでそれなりに重く感じることになります。リカンベントはライダーとバイクが背中とシートで密着していますから、バイクだけがライダーと別の動きをすることはあまりありません。そのため、荷物の重量はバイク+ライダーの重量に対して作用します。例えば、ロードバイク8kg+荷物2kgよりもライダー60kg+リカンベント12kg+荷物2kgの方が荷物の2kgが全体に与える影響が少ないというわけです。

まとめ

リカンベントは楽なんです。その他の面でロードバイクとは勝手が違って最初は苦労することもありますが、大抵のことは何とかなります。時にはDIY力を試されることもありますが、それに見合うだけの良さがあります。万人にお勧め出来るものではありませんが楽に、長く走りたい人、メカ弄りが苦にならない人には検討に値するものなのではないかと思います。

ぶっちゃけリカンベントってどうなのよ?っていう話

リカンベントに興味はあるんだけど恐い…とか危なくないの?とか不安を感じている人ってそれなりにいるんだなと思い、安全面でのメリットデメリットとそれに対する対策を書くことで漠然とした不安を解消して貰おうという意図から表題に繋ります。

車から見えるの?

車からどのようにリカンベントが見えているか? が良くまとまっています。ざっくり言うと「接近すると見えないよ」ってことですね。ただ、それ程悲観することもありません。接近すると見えないくらい低いのは見てわかりますから、自動車が寄って来ません。あとは自分から死角に入らないように立ち振舞えば良いのです。

  • 記事でも触れられていますが、すり抜けは控えます。
  • 歩道は死角が多いため出来るだけ走らないようにします。
  • 車道では脇道や路外から進入しようとする車から見て沿道の構造物の死角に入りにくいように、過度に道路端に寄り過ぎないようにします。
  • 右直事故に注意します。右折待ちしている車の左側を通る時、対向の右折車からは死角になっていてこちらが見えません。

思い付くことをいくつか書きましたが、これらのことってリカンベントに限らず安全上有効ですよね。リカンベントの安全性は乗り手が当たり前の安全運転が出来るかどうかにかかっています。

視界悪くない?

とても良いです。アップライト車(リカンベントについての文脈でそれ以外の自転車を指す際にこう呼びます)は前傾姿勢に応じて視線が下に向きがちで、その為に左右の視界が狭くなりやすいです。そのために意識して視線を遠くに向ける必要があるのですが、リカンベントではその必要がありません。

2枚の写真は異なる2車種の視界をイメージして乗車した状態で顔の前にスマートフォンを構えて撮影したものです。

足元見にくくない?

見にくいですが、そもそも見る必要がありません。目線は下ではなく前に向けて、先の路面状況を把握しながら走ります。アップライト車でも同様だと思います。

後ろ見えるの?

見にくいですが、見えないこともありません。大半のリカンベントユーザーはミラーで補っています。むしろミラーによってアップライト車と逆転してむしろ良いくらいになります。(リカンベントは頭部の位置が安定しているためミラー越しの後方視界も安定しているのです) ミラーだけでは斜め後ろに死角がありますが、必要であれば上半身を少し起こして後ろを振り返ります。

転んだら大怪我するんじゃないの?

こちらかなりの速度で転倒している動画ですが、乗車姿勢のまま車体からずり落ちて、そのまま路面を滑っている様子がわかります。私も立ちごけや登りでの低速での転倒等経験しましたが、この動画と似たような腰から落ちるような転び方でした。アップライトと比べて転倒時の怪我の程度が大きくなりやすいということはなさそうです。

止まれるの?

止まれます。アップライト車は制動時に荷重が前に極端に偏るため、乗り手が姿勢を変えることでこれを軽減させる必要があります。この荷重移動が十分にできていないと簡単にジャックナイフして転倒してしまいます。乗り慣れていると実感することもあまりないと思いますが、リカンベントと比較してアップライト車の制動には高度な技術が必要です。各人程度の違いはあっても無意識のうちに荷重移動をしているはずです。

リカンベントは重心が低いためこの荷重移動が必要ありません。(そして出来ません) 制動に関してはリカンベントの方が簡単で有利と言えます。(乗車位置が高いハイレーサーについては乗ったことがないのでわかりません)

段差越えられるの?

難しいです。ただ、走行時にそのまま越えられるような小さな段差であればアップライト車の抜重と似たような動作で衝撃を軽減することができます。手足の力を抜き、上体をやや起こして尻だけでシート上でバランスを取ることで、アップライト車でサドルから腰を上げるのに似た効果が得られます。

小回り効くの?

車種次第ですが、殆どの車種は車道を走る軽車両として運用するのに十分な小回り性能を持っていると考えて問題ありません。私が乗っているF-FWDはハンドルの切れ角に制限があるため小回りが効かない車種ですが、車道を走る分には多少の慣れは必要でしたが問題なく運用できています。アップライト車と同等かそれ以上の小回りが出来る車種もあります。

咄嗟の危険回避できるの?

咄嗟のことですから、乗り手と運の問題です。そういう事態にならないように無理をしないことが大切です。

まとめ

リカンベントの安全性は普通だと思っています。ある面では安全で、ある面では危険ですが、それは大抵の乗り物に言えることです。大切なのはその特性を理解して対処することです。自分が普段乗っている自転車の何が危険で何に気を付けているのかを考えてみるといいです。それが出来ればリカンベントにも楽しく乗れる筈です。

安全性についてはわかったけど他はどうなのよって思った方はこちら
ぶっちゃけリカンベントってそんなにいいの?っていう話