BRM929増毛300

エントリーしたって書いてなかったと思うのですが、参加してきました、初の300㎞ブルベ、BRM929北海道300km増毛。BRM1015薄野200kmで平坦基調で300kmなら何とかなるんじゃね?的なこと書いてたのをやってみた格好です。

今回もこんな感じで適宜グラフを更新しながらペースを把握しつつ走りました。走ってみた感触とデータが一致しててなかなか面白いです。

前日は時間が足りず、睡眠時間2時間ほどで自宅からスタート地点まで20㎞程を自走します。この時、江別市に入る手前辺りからもの凄い濃霧で、霧での視界不良も相当なものなのですが、眼鏡に水滴が付いてかなり辛い状態です。バッグに入っていたポケットティッシュで拭きながら走ったのですが、焼け石に水でした。で、スタート地点に着くと霧が晴れている。どうやら何もない場所で霧が濃くなるようです。そんな会話がスタート地点で漏れ聞こえてきました。

スタート地点で受付を済ませ、ブリーフィングの開始を待ちながら事前に準備していたパンを貪ります。

ブリーフィングが済み順番に検車しつつ終わり次第、各個にスタートという段取りです。割と前の方で並んでスタートしたような気がします。

スタートしてすぐに、また濃い霧になります。眼鏡が曇って視界が悪く、途中で眼鏡を外して、霧が薄くなるまでは裸眼で走っていました。視力の差が出る程の視程がなかったので裸眼でも気になりません。あまりにも眼鏡の曇りが酷いのは鼻セレブで眼鏡を拭いたから保湿された結果なのではないかと思っています。

R12~R275と辿り当別で道道28に入った辺りで、ここまでは周囲のペースにある程度合わせて走っていたのですがオーバーペースな気がしてきます。停止してグラフを更新するとやはりオーバーペースです。この後は信号や一時停止もない道が続くので止まりたくありませんから、ここで事前に用意していた一本満足バーを食べつつ周囲の参加者をやり過ごし、自分のペースを走ることにします。

道道28は普段から時々走っていてある程度勝手がわかっているコースです。平坦27km/hくらいになるような強度でたんたんと距離を稼いでいきます。青山ダムを越えたあたりでしょうか、霧も晴れたので眼鏡をかけます。気温が上がってアウターを脱いだのもこの辺りだったと思います。

道道28から突き当りで道道451に左折する辺りでしょうか。この辺で、想定していたよりも疲れている気がしてきます。道道28に入ってから自分のペースで走っても尚、オーバーペースだったことをここで自覚しました。ここでペースを落とせばよいのですが、寝不足の判断力の鈍りからか何故か、PC1でカップ麺を食べたら回復する筈だから時間を稼ぐためにペースアップしようと考えました。道道451の前半の登り基調では骨盤も回すペダリングでグイグイと踏んでいき、後半の下り基調ではリカンベントの速度の伸びを活かしてガンガン飛ばしていきました。

浜益に出て最初のセイコーマートで補給とします。寝不足による不具合を防ぐためにレッドブルで翼を授かりました。そのおかげで判断力の低下も解消されたのか、ここで攻めるのをやめることができました。

浜益からPC1の区間は長いトンネルが断続的に続くので、ブリーフィングではライトの操作の煩雑さからライトを点灯したまま走ることを勧めていました。しかし、私には対策があります。オートのテールライトとハンドルに装着したリモートスイッチで操作ができるMOON METEOR STORM PROです。これらの装備のおかげでバッテリーの消耗を抑えながらもトンネルでのライト操作のための停止を不要とすることができました。MOONのライトはリモートスイッチの装着が可能なだけでなく、リカンベントのブーム先端からハンドルバーまで届く長さのリモートスイッチのオプションもあるので、リカンベントにはとてもお勧めできるライトです。
ライト下部に繋いだケーブルがブームとハンドルポストを通って…
ハンドル左側のスイッチに。親指でポチポチ押すとライトのON/OFF、モードの切り替えができます。


すぐにPC1到着です。この後PC2まで補給できるコンビニ等が無い想定だったので食べ物を多めに買い込みます。また、塩おにぎりとシーフードヌードルで削れた脚の回復を図ります。少しリフレッシュしたので気を取り直して適正ペースで走ります。最初のオーバーペースで削れた脚には道道94前半の長く続く緩い登りが少しきつかったです。

妹背牛に到着、無いと思ってたコンビニがありました。ここで2本目のレッドブルで折れた翼を再度授かります。

そこからPC2まで進むわけですが、この間に当初は想定していなかった8%を越えるような立派な登りの繰り返しに遭遇します。平坦基調だと思ってたのにこれは完全に想定外。登り返しの連続だったのでコースプロフィール的にも気付きにくかったのだと思います。これに完全にやられた状態でPC2に到着することになりました。

PC2までに脚のあちこちが痛み出していましたが、まぁ何とかなるか…と思いつつPC2を出発。すぐにやや立派な登りが続きます。ここで、以前から強くなっていた両足の痺れをどうにかしたくなり、シューズのラチェットを緩めて走りますが回復しません。そこで、もしかしてと思いトゥカバーを外してみました。そしたらすぐに痺れが解消。トゥカバーの締め付けで痺れていたようでした。全然絞まってる感じしないんですけどね………

まもなくナイトランに突入です。街灯がない区間もありますが、最近導入したMETEOR STORM PROの450ルーメンのモードで全く不具合なく、30km/h程度での巡行でも不安がないレベルでした。HL-EL540で走ったBRM1015薄野200kmでは配光が横に狭く道路の境目がわかりにくかったのですが、METEOR STORM PROはスポット配光とワイド配光がバランスよく組み合わせられていてその辺りのストレスが全くありませんでした。HL-EL540の様な上側のはっきりとしたカットラインが無いので対向車を幻惑させるのではないかと不安がありましたが、上に漏れた光で青看板が照らせる程度の角度でもパッシングされたりすることもなかったので多分ですが、大丈夫なのではないかと思います。

ナイトランが始まって途中から、全く他の参加者と会わないので変な妄想してました。壮大にミスコースしてるんじゃないかとか、実は途中で中止になって自分だけ知らずに走っているだとか…


そんな精神状態でPC3に到着です。トイレを済ませてからホットシェフの豚丼を食べようと思ったのですが(本当はかつ丼が良かったけど無かった)、しばらく待ってもトイレが空かないので先に豚丼を食べます。食後にもう一度トイレチャレンジしたのですが、またもや空かず、諦めてPC3を出発しました。

そっからはもう、こんな苦行は早く終わらせたい以外のお気持ちがなく………、トイレに寄る時間も惜しいのです。極限状態にまで達しながらも構わずにゴールを目指します。ゴールに到着して、本当はすぐにゴールの手続きをするべきなんですが、極限状態の波があり………、やり過ごしてから手続きをしたので3分ほど遅い記録になっています。まぁスタートもそれくらい早かったのである意味正しい結果となりました。記録は16時間07分。ほぼ事前の見積り通り、上出来です。

極限状態を解消した後は受付に備えられていたおにぎりとカップ麺で自宅に帰るためのカロリーを補給します。漏れ聞いた話によるとどなたかの差し入れらしい?ごちそうさまでした。

ではふりかえり。

  • METEOR STORM PROのバッテリーの残は50%だった。明るさに不満なくランタイムも十分。これは本当に導入して良かった。自身の視界確保ではなく被視認性の確保のための点灯や点滅にはHL-EL540を使うことでメインのMETEOR STORM PROのバッテリーを温存していたけど不要でした。
  • LEZYNE SUPER GPSのバッテリーの残は32%。カタログ値で24時間のランタイムなのでもつかどうか不安だったけど余裕だった。ナビデータの作成はやりにくいけど、走行中のナビゲーションやその他機能には不足なく。まぁまぁ良いもの。安いしね。
  • 常用しているチェーンルブ、円陣家至高のCPO(リンク先は改良版のCPO[R])、自宅からの往復含め340㎞の走行でもオイル切れを起こしませんでした。官能的な潤滑が得られる美味しいところは250kmくらいまでなので普段は200kmを目安に注油しているのですが、そこから更に90㎞走行した実績が得られました。まだ行けそうです。
  • 足先の冷え対策でトゥカバーを導入して、確かに冷えには効果があったが、痺れを誘発してしまった。普段の走行で何度か使って問題ないと判断してのブルベへの投入でしたが、まとまった距離を走らないと洗い出せない問題ってあるものですね。
  • 眼鏡の曇りが酷かった。眼鏡を鼻セレブで拭かないこと。それは鼻用のティッシュです。眼鏡では目が乾く問題もありますし、アイウェア周りは何らかの対策をしたいところです。ずっと後回しになり続けてるんですけどね。
  • 前半のオーバーペースが一番の失敗。トータルでは見積り通りのペースで走れたが、このオーバーペースがなければより体力を消費せず上手く走り切れた筈。後ろの方でスタートする方が良さそうですね。この点とても不本意なのでリベンジしたいお気持ち。

運営スタッフの皆様、参加者の皆様、お疲れさまでした。とても楽しく有意義なサイクリングでした。RM1014薄野200kmにもエントリーしました。天候が良ければ走るつもりです。

BRM617前田200km

BRM617前田200km完走しました。前回のBRM1015薄野200kmと距離は同じですが獲得標高が1000m多い山岳コースとなっています。前回のブログでは「もっとアップダウンのあるブルベだったら…完走は厳しかったと思います。」と書いていたわけですが何とか走り切ることができました。

前回と同じように走行ペースをグラフで管理しながら走りました。と言ってもとにかくギリギリで完走は危いと予測していたので、各PCで15分の貯金がある状態を維持して走る計画を立てました。これで駄目ならPC2でDNFして倶知安駅から輪行で帰宅する計画です。やけっぱちです。

ではグラフの説明。24km地点で予定外のトイレ休憩を取っています。40㎞地点はPC1、若干の貯金を作れました。

60㎞地点は中山峠の頂上です。ここでかなり貯金が少なくなっていますが脚にはまだまだ余裕があります。

この後中山峠の下りで一気に借金を返して貯金を作りますが、その後からが地獄でした。少しの間だけ平坦基調だったのですが、それからずっと登りと下りしかありません。中には9%の登りもありみるみるうちに脚が削れて行きます。そうして107㎞地点のPC2、ここでもう完全に脚が売り切れ状態です。とにかくきつい!

冷水峠旧道を登って145㎞地点、通過チェックです。カルデラ展望所案内板を写真撮影します。あまりにも余裕が無さ過ぎて展望所なのに一切展望することなく作業のように写真を撮ってすぐに出発します。

175㎞地点、小樽市内の何でもない交差点なのですが、小樽らしい坂、坂、坂、とにかく坂でへとへとになり堪らずに自転車を停めて補給&休憩タイムにしました。

そのあと間もなくの177㎞地点、コンビニあるし!で更に補給&休憩。スナック菓子とラムネ菓子で少しでも脚の回復を図ります。

そのあと間もなく小樽の最後の激坂です。前輪駆動リカンベントのF-FWDですから、前輪のトラクションが不足して登れないという事態も予想していましたがギリギリ乗車したまま登ることができました。先ほどの補給が効いているのか気合を維持してクリアすることができました。

その後は無です。何も考えることなく帰巣本能に任せてゴールを目指しました。12:02でゴール、無事トラブルもなく完走です。

 

前回の薄野200を走り終えた時点での感触ではこのコースでの完走は無理だろうと思っていましたし、今回はその時よりも乗れてなくて脚も出来ていませんでした。それにも関らず何とか完走することができたのは機材面での成熟があったからだと考えています。

まずホイールが変わっています。チューブはR-AIRに交換しました。現役時代からチューブはこのR-AIR一択だったのです。本当に良いチューブ。R-AIRは良いです。また、F-FWDは折り畳みですが、その折り畳みのヒンジにガタがありました。これをアルミ缶を切って作ったシムを入れることで解消しました。私のバイクにはレッドブルが入っています。これらの改善により下りでのスタビリティが目覚ましく向上しました。タイヤがしっかりと路面に追従し、その様子がシート越しに正確に伝わってくるので、カーブの途中でじわっとブレーキを当てて速度を調節するような場面でも全く不安がありませんでした。

シューズも変わりました。

そしてBMZのインソールを入れました。これがかなりの大当たりで、股関節の可動域が広がって昔のペダリングが戻ってきた感じです。

シートにスポンジテープを盛って形状を補正しました。臀部をホールドすることでの踏力の伝達ロス減少、骨盤を立てることで股関節の角度を最適化するのが狙いです。よりロードバイクに近い筋肉のバランスで踏むことができるようになり出力が上がりました。ただ、背中の真中辺りのサポートが弱く背中が逆に反った状態になり疲労の原因になりました。これはいずれ改善する必要があります。

ボトルケージを増設しました。以前まではシートバッグに刺したハイドレーションボトルの水だけでしたが、これでスポーツドリンク入りのボトルも持てるようになりました。水だけで走った前週の支笏湖の時は往路の登りで脚が攣ったのですが、今回は大丈夫でした。補給は大事です。(知ってた) ただ、ハンドルがボトルの分だけ重くなるのでハンドリングが凄くもっさりでした。ありもので対策したのでこの場所になりましたが、ハンドルポストの根本付近に移設する予定です。

UVカットのレッグカバーアームカバーを導入しました。話には聞いていたのですが、これは快適ですね。日焼けによる体力の消耗を抑えることができました。

 

前回走った後は「もうやんねーよ!」的なこと書いてましたが…また参加しちゃってますし、なんか楽しくなってきました。いや、もうやる気ないですよ。そう何回もやらないですって、多分。BRM929北海道300km増毛とか興味ないです。

他の参加者の皆さん、運営の皆さん、今回は楽しかったです。ありがとうございます。お疲れ様でした!

BRM617前田200kmエントリーからの今シーズン初支笏湖

BRM617前田200kmにエントリーしました。去年走ったBRM1015薄野200kmよりアップダウンの多いコースです。あれからホイールが変わったりシューズが変わったりして、その割には今シーズン全然乗れてないので感触を見るために支笏湖に行きました。

正直なところ完走出来るかどうか際どいところあるのでDNF時のプランを立てた上で輪行袋持って走ります。あと悪天候が予想される場合はDNSします。

BRM1015薄野200km


以前からちょっとだけ興味があったブルベにリカンベントのF-FWDで参加しました。

準備

ブルベが普段のサイクリングと違う点は以下であると考えました。

  • 指定したコースを走る
  • 指定した時間内に走る

指定したコースを走るために

公開されているルートラボのデータを見ながらLezyne Super GPSのナビデータを作成しました。

ルートラボからエクスポートしたデータをインポートしても曲がり角の案内等がされない簡易的なナビゲーションになるので、ルートラボ上のルートを目視しながらSuper GPS使用者用のWebアプリのルート編集画面に走行ルートを写経して、曲がり角の案内をしてれるナビデータを作成しました。ルートの作成はスタート地点、ゴール地点、複数の経由地点を指定して作成するのですが、指定できる経由地点の数に制限があり全行程のナビデータを作成できませんでした。そこでPCを区切りに複数のナビデータを作成し、PC毎にナビデータを切り替える運用としました。結果的にPCを通り過ぎてしまう不安を取り除くことができました。

作成したナビデータには地点を指定してメッセージを登録することができます。そこで、キューシートに記載されている注意点や、朝里峠のトンネルが連続している区間でライトのOnOFFを行う予定地点でメッセージを表示させました。トンネルに入るたび出るたびにライトを操作していては時間を浪費しますし、ずっと点灯したままでは後半の夜間走行に支障が出る可能性があります。これらの問題を解決するためにとても役立ちました。

走行するルートの公式データはルートラボではなくキューシートですから、作成したナビデータとキューシートを突き合わせて入念に確認を行いました。また、キューシートをOneNoteに取り込んで、どこまで進んだかわかるように各行にチェックを入れられるようにしました。これをハンドルに付けたスマホから確認してルートを進むごとにチェックを入れていく計画でした。しかし、GPSのナビで十分だったこと、曲がるたびに停まって行うスマホの操作は煩雑だったため実際には殆ど使いませんでした。キューシートはオリジナルのままのPDFをスマホにダウンロードして置くだけで十分でした。

結局は殆ど使わなかった。

指定した時間内に走るために

速く登坂するのが苦手なリカンベントですから(リカンベントは登りが苦手と言われますが、速く走ろうとさえしなければ楽に登れるのです)、朝里峠を越えた後のPC1を越えられるかどうかが第一目標となります。ただ、リカンベントはエネルギー効率が高く疲れにくいかわりにロードバイク等のアップライトな自転車の様に疲れた状態でダンシング等で誤魔化しながらペースを維持するのは苦手です。朝里峠で脚を使い果たしてしまってはその後の完走も危うくなりますから、朝里峠を最大限脚の消耗を抑えたギリギリの遅いペースで越え、その後は足切りの不安を感じずかつ速過ぎないペースで淡々と走る計画としました。

PC1での足切りのプレッシャーから朝里峠の登りで脚を使い過ぎてはいけません。例え他の参加者からごぼう抜きにされようとも自信を持って遅く走る必要があります。そこで、ソフトウェア開発の進捗管理で使われることが多いバーンアップチャートで走行ペースを管理することにしました。

横軸が走行時間で縦軸が走行距離です。赤色の足切り線がこれより遅いと足切りになるライン、緑色の最速線がこれ以上走ってもPCオープン時間より速くなって意味がないライン、灰色の計画線が今回の走行のために計画したペースに沿ったラインです。要所々々で現在時刻とサイコンに表示されている走行距離を入力するとオレンジの実績線が右上に伸びていき、計画線や足切り線との値や傾きの差を直感的に把握しながら走ることが出来ます。これをスマホで更新しながら走ったのが大成功で、終始フィジカル面、メンタル面共に余裕を持って走ることが出来ました。

実走

ペースノートとStravaでもう書くことないと思ってしまうところですが…計画線と実績線がズレていることの言い訳を綴っていきます。

48.75km地点は朝里峠の頂上付近です。計画よりも速く登っていますが、これは単純に当初の見積りが遅かっただけです。実際のペースでも脚を消耗することはありませんでした。

76.15㎞地点はPC1です。ここで計画より大きく遅れています。実は序盤でリカンベントの安全な走行に寄与する大切なおまじないであるセーフティフラッグが脱落してしまいました。脱落に気付かずに走っていたところ後続の方に拾って戴いて、更にはフラッグを仮固定するためのテープまで頂きました。通過PCで確認したところ、このままゴールまで行けそうに思える程にしっかり固定できていました。それでもやはり不安なので、PC1で瞬間接着剤を使って確実に固定するため20分程度余分に滞在していました。その後に強風の区間を走ることになったので結果的には再度のフラッグの脱落を防ぐ良い判断になりました。また、朝里峠の下りの寒さから途中で温かい飲み物を買って長めに休憩を取っていたのもあります。ただ、足切り線に対しては十分に余裕があることがわかりますから、以降も遅れを取り戻すためにペースを上げるようなことはしませんでした。

162.9㎞はPC3です。ここから計画線よりも遅いペースになっています。これは夜間走行となり、街灯がない区間が想定より多かったためにペースを落としたものです。ただ、これだけ終盤まで来たらサイコンに表示されるグロスの平均速度が15㎞/hを下回らなければ完走ペースですから、以降はペースノートを気にすることなくサイコンの情報のみで淡々と距離をこなしました。

感想というか反省というか

  • フラッグの脱落は想定外。以前にも脱落したことがあったので想定しておくべきでした。
  • 朝里峠の下りが寒かった。リカンベントは足先で風を切りますから、足先の保温対策をして置くべきでした。足先の冷えから右足首の動きが硬くなってしまい、これが影響して翌日に軽い膝の痛みを残すことになりました。指無しのグローブで走りましたが、冬用の指付きが望ましかったです。
  • 朝里峠の下りは難易度が高かった。悪名高い縦溝付きのカーブは知っているコースであっても緊張しました。縦溝が始まる前に減速を済ませておかないと間に合わずにアウトに膨らんでしまいます。十分に減速出来ても縦溝にタイヤが取られて車体が不安定になりますから、気を付けた上でさらに気を付けて集中して走る必要がありました。
  • PC1~PC2の風が強かった。他の参加者は向かい風と言っていたような気がしますが、リカンベントだからなのか向かい風とは認識していませんでした。ただただ強い横風で車体が煽られるのに耐えながら走っていました。このような状況ではセーフティフラッグが風を受けるので、セーフティフラッグを抜いてどこかに収納して走ることが出来るようにしておけば良かったです。
  • 街灯がない区間の夜間走行でペースが落ちた。新篠津から江別までの街灯がない区間はHL-EL540を後の河川敷でハイモードが必要になるのに備えてローモードで点けていました。江別に入ってしまえば乾電池の調達も楽だったでしょうから、ケチらずにハイモードを使っていればマシだったかも知れません。ハイモードで走った河川敷も似たようなペースだったのでどちらにしろより明るさとランタイムに優れたライトがあればベターでした。また、照射範囲には限りがありますから道路の境界等が認識しやすいように、他でも言われているようにヘルメットにマウントするライトはあった方が良かったと思いました。
  • シフトが重い。ワイヤーの取り回しがイケてないのです。後半疲れて来るとシフトレバーでワイヤーを引く操作が辛かったです。ワイヤーを引き直すか電動にするか…何とかしたいところです。
  • 目が疲れる。眼鏡で走行風を受けるので目への負担を感じました。普段のサイクリングでは我慢すれば済む程度ですが、これだけの距離になると蓄積した疲労が無視出来ませんでした。度入りのアイウェアが欲しいです。
  • もっとアップダウンのあるブルベだったら…完走は厳しかったと思います。
  • こんな感じで300㎞だったら…ギリギリ完走できるかどうか…というところです。
  • もっとド平坦で300㎞だったら…完全にリカンベントのフィールドです。私のような貧脚でもなんとかなりそうに思います。
  • 400㎞だったら…私には無理です。足切り or DNF or 過労運転でアウト でしょう。貧脚の遊びの域を超えています。
  • 満足しました。初めてのブルベはとても楽しかったです。自分自身のスキルの制限、主催者から設けられた制限の中で複数の要素のトレードオフを選択しながら走るのはゲームをプレイしているような感覚で、サイクリングとして考えるととても新鮮で楽しいものでした。というか、これって自転車を使ったゲームですね。もう満足したので今後のブルベへの参加は今のところは考えていません。今のところは…です、楽しかったので。ただ、満足したのです。
  • サイクリストとしての自分を知ることが出来ました。ロードレースから身を引き、身体故障でリカンベントに乗り換え、その上で緩くサイクリングを楽しんでいる自分が、総合的なサイクリストとしてのスキルを高い次元で求められているブルベの世界ではどの程度のものなのかを肌感覚で知ることが出来ました。