改正道路交通法施行からひと月を経て

前記事:道路交通法の一部を改正する法律案について

以前にこんな記事を書いたわけですが、施行されてからひと月が経ちましたね。日々の通勤等で自転車に乗っていますが、肌感として、危険なスレスレ追い越しが減ったと感じています。新設された道路交通法第十八条第4項を持ち出して

「もっと寄らない自転車が悪いんだ」

なんて懲罰的思考でスレスレを追い越す自動車が出てくることを懸念したわけですが、そんなことにはなりませんでしたね。(私の肌感ですよ)

その理由として挙げられるとするならば、それは警察庁のこの周知でしょう。

https://www.npa.go.jp/bureau/traffic/bicycle/202603.pdf

前記事で私は

側方間隔1.5mを明文化しなさい。

と主張しました。警察庁のメッセージとしては1mが採用されましたね。不十分です。1mの間隔を取れなければ20km/h〜30km/hですって。想像してみてください。中学一年生の子どもが20km/hで自転車を漕ぐ側方50cmを自動車が30km/hで追い抜いていく情景を。

ここでSNS等での論争が起こりました。片側1車線の黄色いセンターラインで自転車の後方を走り続けるしかなくなるじゃないか、というものです。私個人としては

「そうですね」

で終わりなんですが。まぁ、盛り上がりましたね。

一方、私が前記事ではスルーしていた自転車青切符の件が強く絡んできました。メディアは

「自転車が歩道を走ると捕まるようになる!」

と騒ぎ立てたわけですね。そんな事実はないわけですが。まぁ、世の自転車利用者の不安を無駄に煽ってくれました。一方、自転車は原則車道であるという認識はドライバー層にも広がったと思われます。

自転車のスレスレを追い越すドライバーの心理としてあるだろう

「車道を走っている自転車が悪い」

というような懲罰的心理を封じる効果があったのだろうと思います。

メディアの無責任な報道と警察の不十分なメッセージではありますが、その相乗効果として一応の進歩があったわけで、皮肉なものだなぁと思うところです。交通参加者がその問題について考えるきっかけを作ったという点では、結果的には、警察は一定レベルの良い仕事をしたのだろうと思います。

「道路整備が先だろう!」

なんて怒りも聞こえてきますが、私もそう思います。でも、それは警察の範疇ではないんですよね。警察は警察として、やれることをやろうとしたのでしょう。そこは評価したいと思います。あー、縦割り行政だなぁ。

しかし、しかしですよ、進歩したね良かったね、で終わらせるわけにはいかないのです。

行政は自転車を車道走行に回帰させようと取り組んできました。その一環として車道に大量の矢羽根マークが書かれましたよね。しかし、それで多くの自転車が車道を走行するようにはなりませんでした。少ないなりにもその効果を感じたのは元から車道を走行していた自転車利用者層だけだったのではないでしょうか。

今回の法改正の効果も、それと重なって見えるのです。側方間隔1mというのは多くの自転車利用者にとって十分ではありません。また、黄色センターラインの論争から、自動車を後方に従えて走るプレッシャーもイメージされるでしょう。それでも車道を走る自転車は増えたように見えます。一方で、自転車に対する厳罰化のイメージから必要以上に自転車の利用を忌避されてはいないかという心配もあります。その結果はもう少し後になってからわかるのでしょう。

言いたいことは無限にあります。ただ、良い方向に進んではいます。その歩みはあまりにも遅すぎるのですが。前記事では存分に怒り散らしたので、後始末として何かしらは書いておかないとなと思い。

やっぱり側方間隔は1.5mと発するべきだったよ。警察庁さん、頼みます。

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