前輪駆動折り畳みリカンベント Performer F-FWD購入

Performer F-FWD

休日のロングライド用に速いバイクが欲しくなり買っちゃいました。自動車を持っていないのでイベント参加等のために輪行で移動できること、タルタルーガTypeFでは難しいような長距離を走れること、ロードバイクと同等の走行性能を持っていることを条件に選定しました。通勤、買い物用に乗りやすいタルタルーガTypeFがあるので、こちらに関しては乗りやすさや実用性は一切考慮しないこととしました。そこで見付けたのが前輪駆動の折り畳みという強烈な個性を放つF-FWDだったのでした。

 

先週に納車して今日まで300kmほど乗りましたので、ここまでの印象を述べます。

操舵性

駆動輪が前輪にありチェーンを捩るようにしてハンドルが切れるので操舵角が小さいです。大通りの左折には影響ありませんが、路地でのUターンや二段階右折の際の方向転換では切り返しが必要になることがあります。いっそバイクを持ち上げて方向を変えた方が早いことも多いです。

また、リヤ(前にありますが)の変速をトップ寄りにしてペダルを踏むとハンドルが右に切れるように力がかかります。この現象はフロントをインナーにしているとより顕著になります。ただ、ハンドルを軽く持っていれば抑え込める程度ですので”癖がある”と感じる程度でこれが問題になることはありません。

乗り心地

小径ホイールでフレームが固く、サスペンションもなく、シートに体を預けるので抜重しにくいため荒れた路面での乗り心地は悪いです。振動で背中が痺れるほどです。きれいな路面ではかっちりした乗り心地です。

走行性

踏み出しは軽く、ゴツゴツとした質感の硬いフレーム、フォークがしっかりと路面に駆動力を伝えて加速します。ダンシングで一気にトップスピードに持っていけるロードバイク等には敵いませんが、かなり気持ちの良い加速を味わえます。

平坦では単独なのに列車を組んで引いて貰っているかのような低負荷と速度で巡航出来ます。向かい風の影響をあまり受けません。小径ホイールのハンデもあるのでしょうが、空気抵抗の少なさがそれを上回っています。

登りはフレームの剛性の高さからか実際の車重以上の軽さを感じます。リカンベントですから速くはありませんが、重いとか進まないとか言ったようなネガティブな感覚はありません。身体にリミッターがかかっているような感覚でペースを上げられないのですが、登坂効率そのものはとても高いです。ロードバイクで同じペースで登るのに比べて疲れません。

 

全体の印象としては前輪駆動の洗練されていない荒々しい質感に硬い乗り心地、タイトなポジション、操舵角の小ささによる不便さが相まって”レーシーでメカメカしい乗り物を操縦している”という非日常的な気分に浸れます。これは楽しいですよ。